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第2回 標準の決まり方 (2006年10月)

こんにちは、「健康第一」です。プラスの部屋ではテーマをもって書いていこうとの大家さんからの要望があり、私はプラスの標準に関係する素朴な質問シリーズを書いていこうかと思ってます。質問シリーズの第二回目では、「標準の値ってどうやって決めるの?」を取り上げたいと思います。ユーザーの皆さんにはプラスの製品の互換性が保たれる理由がお判りなると思います。

皆さんはすでにご存知のように、プラスフォーマットはPC中心のデータの世界とビデオなどの
CEの世界の両方で使え、PCで記録しても、ビデオレコーダーで記録しても、お互いに再生したり、追記や編集ができるという優れた互換性をもつフォーマットを目指して作っているものです。
互換性の大切さは、皆さんが運動会や旅行などで家族の写真やビデオをとり、DVD+R/+RW
ディスクに記録して、おじいさん、おばあさんに送った時、再生できなかったり、また何年かして
見ようとした時再生できなかったという場合を考えると、互換性の重要さが如何に大切かということがお判りになると思います。

標準化の中では互換性を良くは勿論のこと、ユーザーの皆さんが使い易く且つリーズナブルなコストでつくれるようにということを狙って検討します。皆さんは当たり前じゃないか思われることですが、「当たり前のことを当たり前に実現する」、これは実は結構大変なことなのです。「当たり前」を実現するため、PCドライブ、ビデオレコーダー、ビデオプレーヤ、ディスク及びキィー部品などの日本及び海外のメーカの技術者が集まって検討を行っています。

例えば、高速の標準化では、ディスクの技術者は高速の記録を行うのに「もっと光を・・・」と高出力のレーザーを欲しがりますし、ドライブや部品の技術者は「高出力のレーザーはコストが高くなる、もっと感度の高いディスクを・・・」と反論します。反論に対しディスクの技術者は「そんな感度を高くすると、低速書き込み時の互換性が確保できない」(DVD+Rでは16Xの高速ディスクも1Xの低速書き込みもできる)とカンカンガクガクの議論が始まります。ディスクへの記録は、レーザーの熱で色素を焼いたり(DVD+Rの場合)、結晶の変化(DVD+RWの場合)を起こして行うので、高速書き込みほど、多くの光(熱)が必要になるのが議論の背景にあります。

例のように標準検討の議論の多くは、ドライブ、レコーダーなどのハード対ディスクの図式になりますが、カンカンガクガクの議論の後、標準を決めるため収束に向かいます。収束の方法は以下の三つの方法があります。

1. 足して二で割る。
ディスクとハードのそれぞれが要望する値を足して二で割る日本的な手法。

2. ルート2
DVDの性能は(ディスクの性能)X(ハードの性能)で決まるので、足して二で割るので なく、
ルート2で配分する少し技術的な方法、でも半分をとります。

3. バータ
1.や2.でも決められ場合に、項目Aは相手の要求を認めるが、項目Bは自分の要求を 認める。 高速書き込みの感度の例では、必要光量自体はハード側の言い分にするが書き込みの方法(レーザの立ち上がり、立下りなど)はディスクの提案を認めるというもの。

DVD+R/RWの標準検討では、業界の多くの会社が作れ、多くのユーザーがプラスの良さを体験 できるようにと考えている仲間で検討されていますので、上の三つの方法のようにいずれも、声が 大きい者やメジャーな会社の発言で決まるのではなく、参加している全メンバーが納得できるよう な日本的な合意方法で決まっていきます。
こうした議論を経てDVD+R/RWの標準ができるのが、プラスの標準は互換性が高く、また業界に先駆けた標準が早くできるという背景のひとつとなってます。

▼▼以前の記事はこちらからご覧ください。
第1回 DVDの最大スピード(2006年8月)

こんにちは、「健康第一」です。
よく、いろいろな方々よりDVDのスピードはどこまでいくのと聞かれます。業界の方々やユーザの皆さんにとっても気になるDVDのスピードについてお話したいと思います。

皆さんが良くお使いのDVD+Rでは、16X(16倍速)の標準がすでに作られ、16X対応の商品がお店で販売されており、すでにお使いの皆さんもいらっしゃると思います。この16XがDVDの標準の世界ではDVDでの最大スピードです。

DVDでは、DVDビデオなどで動画、音をスムーズに再生するミニマムのスピードを基準速度(1倍速)と呼んでいます。このスピードの実際の値は3.49m/sですが、わかり易く表現するため、基準速度の倍数表現をとって、4X(4倍速)、8X(8倍速)、16X(16倍速)などの言い方をしています。
動画を再生する場合は、1Xでよいのですが、記録する場合、データの読取り、早送り時などは、早ければ早いほどよいので、技術の進歩と共に、上のような早い倍速の標準が作られています。

表に、各スピードでのメディアにいっぱい記録する時にかかる時間をまとめており、16Xでは2時間の動画(4.7GB)がわずか6分で記録できるようになります。
二層のメディア(DVD+R DL)も高速化の標準を作成中であり、近い将来、皆さんがDLでも高速記録を実現できるようになります。

速度 一層4.7GB
記録にかかる時間
2層8.5GB
記録にかかる時間
2.4X 〜31分 〜47分
4X 〜15分 -
8X 〜8分 〜16分
16X 〜6分 標準作成中

これらの速度はドライブやメディアのパッケージに掲載されています。実際の記録速度は使用するドライブとメディアの組み合わせによって異なります。例えば16Xメディアでも、8Xドライブで使用する場合は8Xでの記録となりますし、16Xドライブでも、8Xメディアを使用すると8Xでの記録となります。

さて、16Xでは実際の速度は、55.84m/sとなり、時速201kmという一昔前の新幹線並みの高速で、0.74μmごとの記録溝を制御しながら記録するという離れ業を行っています。この時のメディアの回転数は約1万回転です。
こうした高速且つ精密な制御を実現するためにドライブメーカは制御機構や回路の改良、メディアメーカは高精度のメディアを開発し、皆さんに提供しています。
しかし、DVDの最大スピードを決めているのは、メディアの基盤(透明な部分)に使用しているポリカーボネイトの材料の強度によって決まっています。
ポリカーボネイトは無色透明で強度があり、また変質しにくいことより、多くの工業製品に使用されており、特にDVDなどで使用されているものは光グレードと呼ばれるポリカーボネイトの中でも透明性、安定性の高いものですが、編芯や面ブレと呼ぶメディア寸法のズレが大きくなった場合、メディアがスムーズに回転せずにずれて回転し、ドライブの中で、振動を起こしたり、最悪時にはメディアが破壊したりします。
材料の限界はもっとありますが、安全を見て、メディアの回転数は、約1万回転を上限にして標準は作られています。
この時のスピードは16Xとなるため、標準でのDVDの最大スピードは16Xとしています。

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